ナギの古木 (県指定文化財)
東光寺ではナギを竹柏と書きます。 自生北限は九州南部で本州のナギの木は神社仏閣に御神木として植樹されることが多いようです。
境内の入口にあるナギの古木は根回り四m、樹高二十m、樹齢七百年以上といわれています。 県内では熊野速玉大社のナギが最古で東光寺のは二番目に古い県指定の文化財に指定されています。
ナギは海の凪(なぎ)に通じるとして海上安全を願う人々によって植えられたものでしょう。
東光寺ではナギは波立たない人生を送れるとして、
お守り袋にナギの葉をいれ守護を頼む人々に信仰されています。
宝篋印塔 (ほうきょういんとう)(町指定文化財)
陀羅尼というお経を納める為の石塔です。 しかし時代につれ宝篋印塔も五輪塔や追善供養の為の表示として墓碑同様に建てられるようになりました。 東光寺の宝篋印塔は町最古のもので鎌倉様式を色濃く残しています。
その昔に熊野古道沿い建立された物が東光寺に移されたと思われこの寺と熊野古道との深い関わりがうかがわれる。
県内には鎌倉時代の石造遺物は数えるほどしか残っていません。 本塔は県内でも貴重な一基です。
東光寺船観音像 (とうこうじふなかんのんぞう)(町指定文化財 現在は秘仏)
観音堂に帆船に乗る三十三体観音像が安置されている。
船に帆が張られ台座に波を彫っている。
漁師町として海上の安穏と豊漁を祈願して奉納されたものであるが、
漁港にこうした像が残されているのはまれである。
昭和三十年頃2船あったが、いつのころからか1船のみ祀られている。
台座の裏面に、紀州日高印南浦所 京室町仏光寺下町 大仏師 奥田善光作之とある